豆の国の民

こんにちは。先日Twitterで「毎日の献立を考えるのにはメインのタンパク質(肉や魚)を決めてから組み立てるべし」みたいな話が回ってきて、「えっ。毎日肉か魚って重くて無理じゃね」と思ってしまった年寄りです。いやベジタリアンになったわけではなく、会食や食べ放題のときなどは肉や魚をたくさん食べたりもします。単に毎日連続がちょっとしんどい感じ(排水溝詰まっていたときは近所の日本料理店に行って魚中心で食べてましたが、魚といえども重かったので自炊に戻した後に頻度減らしました)。じゃあタンパク質としてメインで何を食べているのかというと、豆です。

女性は更年期で大豆加工食品や豆乳の摂取が推奨されるので、豆の国の民になって久しいのですが、若い頃から好きでなかった冷ややっこが急に好きになったかというとそうでもなく。愛国心は薄い民です。あと私の推しは豆が苦手なのでちょっと寂しかったり(いやそれ何の関係が)。

ただテンペはとてもおいしいと思うようになりました。テンペはインドネシア発祥なんですが、マレーシアのスーパーでも普通に売られています。納豆と同じく大豆発酵食品でありつつも大豆みたいな癖もなく、揚げ焼きとか照り焼きにするととてもおいしいんですよ。あと関西人だけど納豆も食べます。こちらもスーパーの冷凍食品売り場でよく売られています。ひよこ豆も好きで、主に外食でですが、ファラフェル(ひよこ豆コロッケ)やフムス(ペースト)もよく食べます(日本にいた頃は油分抜きでフムス自作したりしてました)。冷ややっこが苦手でも、世界にはいろんな豆料理あるし、割とメインを豆中心にしても行ける感じです。

若い頃はとにかく肉、肉があれば幸せ派だったので自分がこうなるとは想像していませんでした。子供の頃食べられなかったものが大人になって食べられるようになったというのと同じで、年を取ると食べられなくなるものがあるんですね。いやあそういうのって60代や70代の話かと思っていたら、もっとずっと早くに来るんですね。知らんかったー。でも自分の場合、不思議なことにそれは素材についてだけなんですよね。味付け方向が特にあっさりにシフトしたとか、昔から食べ慣れているものしか受け付けないことにはなっておらず(フムスなんて昔の日本で食べたことなかったですし)。

もしかしたら、さらに嗜好の変化が進んで、今の豆の国国民からまた違う国の国民になるのかもしれません。次はどんな国の国民になっちゃうんでしょうか。正直わくわくします。旅行は、物理的に見える景色が変わるということでも楽しいし、これからも続けていこうと思っていますが、こういう内から来る変化、インナーから見える世界の変わり方にも今後着目しつつ楽しんでいこうと考える次第でございます。